喧嘩した朝のお昼

2015年02月09日

夢の中の私はどこかの公園にいた。手には弁当箱と缶コーヒー。
昼休みみたいだ。目の前の外テーブルでかわいい事務服きたOLさんっぽい3人組が
仲良くぽかぽか太陽の下でランチを実行するみたいだった。
ベンチに座っている彼女たちが私に向かって
「よかったら一緒にどうですか?」と言ってくれた。
あ、あ?と喋ったつもりの私の声は男性だった。
夢の中の私は架空世界でまた男性になっているらしい。
彼女たちは朗らかに席を詰めて私の座る場所を開けてくれる。

「ヒロさんいつも一人でご飯食べてる。
홍콩현지여행사たまには誰かと食べないと。ね?」
私を誘ってくれた子が私の真横で、斜め下から見上げるようにして言う。
柔軟剤とシャンプーの混ざったような
ふんわりしてるが押しの強そうな香りが鼻についた。
彼女の唇は口角がきゅっと上がったいわゆるアヒルクチってやつで、
桜色のナチュラルグロスがとろりとおいしそうにかかって、
何かの罠のように光っている。

あぁキミのような逆玉ホイホイの彼女と食事なんかしたら
友人知人のデータがみんなすっぱ抜かれて利用されそうだ。
一瞬そう思ったが、ふたりきりじゃなければ大丈夫やろ。
夢の中の私は「あ、ああ…。」
なんて愛想笑いして鼻の下伸ばして彼女らと合流。

アヒルな彼女(以下アヒルちゃん)の横には、
現実の私とそっくりなドスコイ体形の眼鏡をかけた
ショートカットの女の子(以下おにぎりちゃん)がいる。
彼女は広辞苑のような大きな弁当箱を広げながら、
意外と愛嬌のある高い声で言う旅遊公司
「でも女子と食べたりなんかしたら奥様に怒られちゃいますか?
ヒロさんってば恐妻家なんでしょ?お噂はかねがね…。」
いたずらっぽく言うと、あとの二人の女の子がウフウフわらった。

笑うほどのことかよ、っつーか恐妻家?俺が?
んなバカな。かみさん怖くて結婚できるかっちゅーの。
大体どんな噂立ってんだ。か、かみさんなんて怖くねぇっちゅうの。

そこまで話していると、目の前にプラスチックのコップがおかれた。
コップのふちこさんのような、ツインテールの小柄な見た目の子が
「お茶、よかったらどうぞ」と私のためのお茶をペットボトルから注いでくれる。

あ ありがとう。「いいえどういたしまして。」彼女はにこりと笑う。
口元の歯並び矯正器具の金具がギラリと光った。(以下ふちこちゃん)

「で、これって愛妻弁当ってやつでしょ?みたいなぁ」
アヒルちゃんが私の弁当箱をのぞきこむ。Harbour Cruises Hong Kong
「みたいみたい」他の二人も言う。

…。
じゃ、じゃあ開けるよ。私は弁当のふたをとる。

するとそこには一枚紙が入っていて
「パンでもくいやがれ」とだけ書いてあり、100円が弁当箱の底に貼り付けてった。

「わぁー。うわさ通りだぁ。本当にワイルドなんですね、奥様は」
「っつーか、100円で昼食って厳しいでしょー」
女子が大笑いしている。

あぁウチの嫁なんてことしやがる!ちくしょーやられた!マジかよ!!

そう言ったのと同時に、嫁の顔が浮かんできた。
しかし浮かんできた嫁の顔は
現実世界のダンナが女装をしているような顔だったんだわ。
そいつが「もう激おこプンプンまる」
と両手を握ってかわいらしく頭に当てちゃうんだから、
「うわ!」と少し大きな声を出して目が覚めてしまった。

 

Posted by ずさ at 12:20Comments(0)

奥からおもちゃのピアノを

2015年02月02日

中学の頃、押し入れの片付けを手伝わされ、奥からおもちゃのピアノを見つけ出しました。
 妹の範子が、幼稚園に通い始めたときに買い与えられたものです。

 懐かしくなり、ポロンと鳴らしてみました。思いのほか、きれいな音がします。こんな澄んだ音色だったんだ、と今さらながらに驚きました。
 つい楽しくなって、人差し指だけで音を探ってみます。好きな曲を、ゆっくり、そして、間違えたらやり直しながら。
 何しろ、わたしはピアノなど、これまでに1度も触ったことがないのです。

 繰り返し弾いているうち、簡単な曲なら、なんとか終わりまでできるようになってきました。つっかえながらも、一応の演奏です。
 ということは、その手順をメモしていけば、周向榮知っている曲を紙に記録することができそうです。よく聴く曲や、気に入った歌など、自由に書けます。
 新しい言語を手に入れた気がして、わたしは喜びに震えました。これまで、どうして思い付かなかったのでしょう。

 当初の記入方法はこうでした。
 おもちゃのピアノの鍵盤に、ド、ミ、ソとマジックで書いておき、大学ノートに、「ドー、ドー、シー、ソ、ラ、シー、ドー」と順に書いていきます。
 メロディだけなので、これでも別に不便だとは思いませんでした。オクターブ上の音には「↑」をつけ加えたり、半音なら「?」「?」を横につけるだけで十分でした。

 そのうちにギターを買ってもらい、父からは正式な譜面の書き方を教わってよりわかりやすく表現できるようになりました。
 そうなると、既成の曲ばかり書き記す必要がないことにも気付きました。
 日頃、鼻歌で歌っている自作の曲も、どんどん書いていけばいいのです。周向榮それはつまり、「作曲」でした。

 作曲なんて、一部の特殊な才能を持った者が成し得る偉業、周向榮ずっとそう考えてきました。ところが、そうしようと思えば、誰にでも簡単にできることだったのです。
 文章を書くのと理屈は一緒です。心に浮かんだことを残す、それだけのこと。
 もちろん、「名曲」はできないかもしれません。「名文」だって、ほいほいとは生み出せないのと同じ。
 
 「楽器が弾けないから」というのも、もはや言い訳になりません。現在ではパソコンがあり、使い勝手のいい音楽用ソフトも数多くそろっています。
 シンセサイザーもアンプも、エフェクター、ミキサーまで、すべてソフトだけで間に合ってしまいます。よもや、こんな時代が訪れるとは、想像もしていませんでした。

 そんな、ソフト?シンセサイザーの音色のなかに、「トイ?ピアノ」というプリセットを見つけました。試しに音を出してみますと、あの懐かしい、おもちゃのピアノそっくりです。
 ピアノというより、グロッケンシュピールのような金属的な響き。いくぶん不安定な音程は、どこかあどけなさを感じさせます。
 
 かつて、押し入れの奥から引っぱり出された、おもちゃのピアノ。こんどは、「パソコン」という引き出しから見つかりました。
 鼻歌だって、ちゃんと譜面にすることができる、そんな楽しさを教えてくれましたっけ。
 モニターに表示された鍵盤を、マウスで1つずつクリックしていきました。スピーカーから、たどたどしい演奏が聞こえてきます。
 おもちゃのピアノを引っぱり出して、初めて弾いた、懐かしいあの曲でした。

 

Posted by ずさ at 12:31Comments(0)